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  Date: February 17, 2015      

  Edit: April 27, 2015      

  FITS LIVE vol.05 開催レポート             

 

 <登壇者> 同期新卒入社の営業部出身社員 2名

  

             

   H ( 営業部 マネージャー )

2005年新卒入社。入社10年目。

『ボディファンタジー』国内本格導入の際には、販路拡大のために奔走、大手コンビニ流通との取引を軌道に乗せる。そして現在は、全国展開チェーンのコンビニ・ドラッグストア流通部門を束ねている。
学生時代はプロのバンドマンを志し、とあるコンペで決勝まで進出するも敗退。その後、音楽業界への就職を目指し内定を獲得するも、内定先の説明会の前にたまたまやっていた説明会で、

“人”を自慢していたFITSに惹かれた。そして、最終的にはレコード会社からの内定を蹴り、FITSへと入社することとなった。

   N ( マーケティング部 マネージャー )

2005年新卒入社。入社10年目。
営業部にて大手ディスカウントチェーン、ファンシーショップ、通信販売など、幅広い流通担当を経験し、香水流通部門を束ねる責任者となった。その後はマーケティング部へ異動し、営業部で培った流通知識を活かして、商品戦略を取りまとめている。

高校時代は甲子園を目指して白球を追いかけ、大学では体育会ヨット部に在籍していた。就職活動の頃に、電車で疲れてぐったりしているサラリーマンを見て、熱中してイキイキと働ける環境を求めるようになり、自分の好きなファッションと関係のあるベンチャーとして香水を扱うFITSに出会った。

<お互いの成長の軌跡と会社の成長>

 Q : お二人は同期入社ということですが、最初はお互いどんな印象だったんですか?

 N : (Hのことは)本当に嫌いでしたね。(笑)

 その頃の自分は、小さい会社でバリバリ上を目指したいと思って入社していたので、入ったらみんなライバルだという意識が強かったんですよ。それで当時は、“ジャックナイフ”と呼ばれていたくらい周りとはあまり口も聞かず、とにかく尖ってました。(笑) 今はすごく柔らかいんですけどね。(笑)

 H : 僕はとにかく早くみんなと仲良くなりたかったんです。

 僕は“人”を軸に会社を選んだので、その“人”達と話せないのはもったいないと思っていて、とにかく先輩を飲みに誘って、色んな話を聞いていました。ただ僕、お酒は好きなんですけど、弱いんですよね。次の日の朝起きれないんですよ。それで1年目の半年間は週に1度は遅刻をしてしまっていて…しかも1000人規模の会社ならまだしも、40人程度の会社でだと、目立ち度が違うじゃないですか。

 それである時、専務の山田から「せっかくいいもの持っているのにもったいないよ、それじゃ」と言われて、その通りだな、と反省したんですよ。でもその次の日にまた遅刻しちゃったんです。(笑)その日は人生で一番怒られました。朝着いた時に「もう来なくていいよ」と、大人なので怒鳴られる事もなく言われました。それでもそこは学生の勢いで、ものすごく謝って、坊主にしてなんとか事なきを得て(笑)それから1年間は、誰よりも朝早く来て、FITSの鍵を開けなさいと、それが出来ないならクビだと言われたところをなんとかやりきって、朝早く起きる習慣が付きました。子供みたいな話なんですけど。

 (一方で、Nはビシッとやっていて)たまに同期で一緒に飲みに行っても、僕はよく同期に怒られていましたね。ジャックナイフに切られていました。(笑)

 Q : FITSの成長の軌跡を振り返って、これが辛かったというエピソードがあれば教えてください。

 H : 今と比べるとやはり昔の方が辛かったと思います。

 僕が入社したころは会社がグングンと成長していた時期だったので、一人当たりの業務がとても多かったんです。具体的には「関西から西側はお前よろしくね!」みたいな感じで。取引先も取扱商品数も増える一方で、営業活動が追い付かず、休日返上で仕事をしていました。強制されていたわけではないんですけど、特に若手はまだまだ業務スピードが遅いので、とにかく追い付きたくて。

 それから、当時のFITSは全体として、「とにかく面白いことやろうぜ!」「大きくなっていこうぜ!」というフェーズで、これから目指す部分の精神的な拠り所を会社が明確に示してくれるわけではなかった。肉体的にもきつかったですが、そういう部分を個人で思っている拠り所にすがるしかなかったのも辛かったですね。

 N : 仕事は8割キツいです。

   残りの2割の楽しみのために8割のキツい仕事をします。

 しかも、そのキツさはどんどん上がっていきます。重くなっていきます。でもその分楽しさも、どんどん大きくなっていきます。それを繰り返していくとそこにどんどんのめり込んでいくんですよね。

 僕は仮にもう一度就職するとしてもベンチャー、小さい会社を選ぶと思います。というのは、趣味のサーフィン仲間の友達が大手に勤めているんですが、なかなか新しいことをやらせてもらうのに時間がかかってしまっていて、その分キツい8割から楽しさ2割へと行けるスピードもどうしても遅くなってしまうんですよ。ベンチャーにも大手にもメリット・デメリットあると思いますが、どこに行ってもキツさと楽しさの比率はそんなに変わらないと思うので、覚悟しておいた方がいいと思います。

 Q : お互いの成長や変化、強みについて、お二人はどのように感じていますか?

 自分は一人でなんでもやってやろうというジャックナイフだったんですが、仕事の規模が大きくなるとどうしても一人でやるには限界が出てきます。なかなか楽しい2割が掴めないんですよ。その時、はじめて人の力を借りて壁を乗り越えることができて、その後はジャックナイフを辞めました。(笑)

 限界を感じたのもありましたし、やはり個人として目標を達成した時よりも、チームとして達成した時の方が楽しいし、大きなことが成し遂げられる。なので、それからはチームを大切にするようになりました。自分の仕事をカバーしてくれるような後輩ができたことでパワーをもらえたのも大きかったですね。

 (まずNさんについて

 N : 自分の一番の変化は、ジャックナイフを辞めたことですね。(笑)

 H : こんなにやる気のある熱い人なら手伝いたい、という気持ちになる。

 なんでも一人でやってやるぜって奴に、誰も手は貸したくないし、貸さない。ただNは、本当に大切にしたいプライドだけを離さないで、変なプライドをすべて捨てていたんです。それこそ、こういった場で、後輩にパワーをもらったって言えるのもそういうところにあると思うんですが、成果を出すことを第一としているので、周りに助けを求めるというスタンスとは少し違いますが、みんなにアイデアを求めていたところはあった。ロンリージャックナイフなんで、すごい自信があるのは周りも認めていて、でもみんながNの良い所を分かっていたので、こんなにやる気のある熱い人なら手伝いたい、という気持ちになるんだと思います。

 (一方、Hさんについては?

 H : 自分はアイデアマンでありたいと思っています。

 求心力のあるアイデアが出せて、そのアイデアで人を巻き込んでいく、人のアイデアを引き出せる人でありたいと思っています。まずは自分がアイデアでリーディングしていきながら、自分が持っていない良いアイデアを持っている人を巻き込みながら大きな渦を作れたらと思っています。

 N : 良い意味で盛り上げ役タイプのリーダーですね。

 忘年会では一番うるさくて一番飲ませるけど、後輩が意見を言いやすい良い意味で盛り上げ役タイプのリーダーですね。みんなと同じ目線で話せるのは彼の強みだと思います。

 会社では色んな個性の人がいるからこそ、組織としての力が発揮されます。もしHが自分と同じジャックナイフだったらこんな風にはなっていなかったと思います。会社で自分のポジションパワーを発揮する、そのためにまずは自分の強みを知るというのはすごくいいことだと思います。

成長していく会社の見極め方

 Q : 成長していく会社と伸び悩む会社の違いは、どこにあると思いますか

 H : “アイデア”と“熱量”。

 小さい会社が大きくなっていく過程を見てきた中で、自信を持ってお伝えできるのは“アイデア”だと、自分は身をもって感じてきました。ただ、アイデアをポンっと出すだけで会社が成長するわけではなくて、もう一つのポイントは“熱量”。アイデアと熱量が尖っていれば尖っているほど、また熱ければ熱いほど、その会社は大きくなっていくと思います。

 今はスーパーでも無臭のトイレットペーパーより香り付きのものの方が面を取っていて、香りの文化が生活の中で普通になってきたと思うんですが、これは「もっともっとみんなが香りをカジュアルに使えるようになるために」と、FITSが熱量をもってやってきた事が、文化として根付き始めた証拠だと思っています。

 N : 人を見てください

 伸びる会社と伸び悩む会社を見極める方法…僕なりにですよ?(笑) そのまんまなんですけど、伸びる会社の面接官は目がキラキラしているし、話す事も楽しい、それだけです。細かい数字とか事業内容とかは関係がなくて、伸びている会社は人で分かります。

 僕、新橋のサラリーマンが嫌いなんですよ(笑) 典型的な、ですよ?仕事が終わった後、とりあえず上司の悪口を言い合って、すっきりしたら帰ろう、みたいな。そんな会社絶対に伸びません。伸びる会社の人は、飲みに行ったら次の事業や夢の話をしていると思うんです。僕もよく飲みに行くんですけど、「今度はアメリカ攻めようぜ」「俺もっとこういうことしたいんですよ」そういう前向きな事を話してます。愚痴もほどほどには必要ですが、やっぱり夢を語れる会社っていうのは強いと思います。

<質疑応答>

 Q : アイデアを出すにはどうしたらよいでしょうか?

 H : それにどのくらい本気になっているのか。

 本気でそれを考えているのか、を自問自答します。あとは自分が弱い分野のアイデアは、自分の頭で考えるのではなく、その分野のアイデアに強い人を探して巻き込むことだと思います。その方がビジネス的にも楽だし、渦も大きくなるので、自分が出すことが全てではないと思います。

 N : 色々なことに積極的にチャレンジしていくこと。

 アイデアは経験以上のものは生まれないと思っています。一つの事だけではなく、色々なことにアンテナ立てていて、情報感度が高い人は色んなアイデアが出てくると思うので、色々なことに積極的にチャレンジしていくことが大事だと思います。

 Q : アイデアをたくさん出せても、それを実現する力に欠ける場合は?

 H : 技術を身につけてアイデアを実現する力をつけるのも、アイデアだけに特化していくのも、

   どっちもアリだと思います。

 ただ、迷いがあるならどっちもやっておくべきです。人を巻き込むにも、両方の大変さを知っている方が圧倒的に巻き込みやすいので。まずは得意ではないところもやってみた方がいいと思います。自分の想いの伝え方とかも色々あると思うので、それぞれのやり方で認めてもらう事も大事だと思います。

 Q : どんなときに、最も自分の成長を感じましたか?

 N : 最初に泥を飲んだとき。挫折を経験すると人は成長します。

 入社前、どれだけ「ベンチャー入ってバリバリやってやるぜ!」という気概を持っていたとしても、入社後は自分が描いていた仕事と全く違う仕事が待っていると考えた方がいいと思います。でも、最初にその泥を飲むことではじめて、次のステップに進めます。理想とのギャップで苦しくて物に当たってしまうようなこともありましたが、「このままだと、電車でぐったりしているサラリーマンと同じ道を歩むことになるんじゃないか」と思って「ここを踏ん張って、堪えて次のチャンスを待とう!」というところで、自分は一気にブレイクスルーした感覚があります。

 自分は先輩に、「自分が覚悟を持って入った会社に3年働いて結果出せなかったやつは、他に行っても絶対通用しない」という言葉をもらい、とにかく3年間はがむしゃらに仕事をしようと決意しました。一度覚悟を決めたら、必死に取り組むことは重要だと思います。

 H : 真っ白なところに飛び込む経験をしたとき。

 僕が入社して3年くらいたった時、FITSも香水だけではなく、本格的に化粧品に乗り出していこうとしたときがあって、僕はその初期からメンバーとして携わっていたんですが、その時に成長を感じたポイントがありました。それは香水という世界であればまあまあイケてるFITSが、化粧品という大海原に放り出された瞬間に、「FITS?誰ですか?」というような無名の状態になって、その真っ白なところに飛び込む経験をしたときでした。あの体験で、新しいものを切り開いていく感覚を社会人として経験することが出来て、僕自身が新しいものを作っていくということに興味があるんだなということも、はじめてその時リアルに実感できました。[中略]

 良い前例を真似するだけの会社はいっぱいあると思うんですが…FITSのように香りを武器にしている会社がワックスとかシャンプーを作るということは、前例がどこにもなかったので、とにかく自分で切り口を考えないといけなくて、どうお客様にアプローチしていったらまずテスターを手に取ってもらえるか、パッケージの裏をみてもらえるか、ルーティンではなくアイデアをひねり出して仕事をする過程が自分の成長につながっていると思います。

ご来場ありがとうございました!またのお越しをお待ちしています!

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